「大阪市会基本条例」賛成討論 
ホンダリエ 全文


 私は、大阪維新の会、大阪市会議員団を代表して

「大阪市会基本条例」を賛成の立場で討論させて頂きます。

 まず、ここにいる86人の議員の皆さんは

「なんのためにここにいるのか」ということです。

 そして市会議員として

「何が一番大事なのか」を、私も含めて

あらためてみなさん全員で考えて頂きたいのです。

 この「大阪市会基本条例」は

全会派一致での賛成が

最も望ましいことは言うまでもありません。

 そのためにも、本年7月1日を第1回として

「議会改革推進会議」は、全会派が参加のもと、

これまで合計6回も開催されました。

 しかし、内容については皆様もご存じの通りで、

会議で結論が出たのは、

・委員会のペットボトル(によるドリンク)廃止
・会議録写しのCDR化などの経費削減の話や
・海外出張自粛
・会議規制や委員会条例の一部改正

といったものであり、

「議会改革推進会議」の一番重要な趣旨である

大阪市会基本条例については

ほとんど議論が進んでいません。
 
その理由として、大阪市会基本条例に

絞り込みを掛けた議論になっていないことは明らかで

そのような議論姿勢や改革姿勢では

大阪市会の抜本的な改革は不可能です。

 そもそも、この「大阪市会基本条例」は、

各会派が「議会改推進会議」で出している

提案課題に即している内容ですし

どんな人にも必要だと理解できると思います。

これが理解できない人はいないと思います。

 すでに、平成21年には政令指定都市である

さいたま市、川崎市、そして昨年、名古屋市でも

議会基本条例が制定されました。

大阪市会はいつまで検討中をつづけるのでしょうか。

 通常の私たちの任期である4年間で

すでに8分の1が過ぎてしまいました。

逆に、次の市会議員選挙前に、パフォーマンスとして

決めるつもりでしょうか?

議論を尽くして条例を制定するのであれば

早急に「大阪市会基本条例」を制定し

形骸化された議会を変えていくことが

必要なのではないでしょうか。

 先ほど提案趣旨説明のように、現状の大阪市会では

できあがった予算案を承認するだけであり

地方自治が求める

議会による行政チェック機能はありません。

ただ、地方議会は

憲法93条1項の「議事機関」とされており

政治機関であって行政の一部ではありません。

それゆえ、地方自治法96条1項、100条等で

議会に付与されている権限は

○ 立法・条例制定権限
○ 行政的意思決定権限
○ 行政監視権限

予算編成には直接関与できません。

だからこそ大阪市事業の起案、予算の編成段階から

事実上、積極的にチェックできる仕組みを

ここにいる全員で再構築するべきです。


必要なのは

「市民の皆さんからの税金を有意義に使えている事業なのか」

「増税してまでも行う必要がある事業なのか」を

討議する、開かれた議会にすることです。

 また、三重県では

議会基本条例が平成18年に制定されました。

それにより県議会選挙の投票率は

4年前の56.54%から本年の4月には57.10%と上がっています。

たった0.56%と思われるかもしれませんが

その前の選挙では4.21%も下がっていました。

選挙毎に下がり続けたのは

市民に議会の重要さが伝わっていない事を

あらわしていたと思います。

逆にたったわずかでも投票率が上がっているということは

開かれた議会を

市民が求めていると

言えるのではないでしょうか。

 私は自らの市会議員としての

肩に掛かった一票一票の重みを感じ

市民の代弁者として市民の信託に

こたえていきたいと思っています。

ここにおられる全ての皆様も

同じ考えだと思っております。

 数を合わせるだけならば、どんな方法でも

集めることは可能です。

また、普段の付き合いは無くても

結果を求めるだけで手を結ぶことも

簡単だと思います。

しかし、この「大阪市会基本条例」は

議会の運営方法を決める条例であり

政策ではありません。

だからこそ、会派や党利党略ではなく、

「市民の声が届く大阪市会にしよう」と

全員が同じ方向を向き考えることで

大阪市に住むことを誇りに思える人が

増えるのではないでしょうか。

皆さんが前に乗り出し

本気で市民の声を吸い上げる議会を

早急に実現することが、今の大阪には必要です。

現在のような税金だけを吸い上げるだけで

声が届かない大阪市では

誰も頑張る事が出来ないと思います。

市民の代表として、ここにおられる皆様に

今一度「大阪市会基本条例」の早期実現の必要さを

実感して頂きたいと思います。

 最後に、市民が何を、求めているのかを

しっかりと把握するためにも

この基本条例は

「地方自治体としての

自己決定と自己責任の

原則を実現することが目的」


しておりますが

皆様自身も会派や党利党則ではなく

「自己決定と自己責任の原則」で賛否を決定して頂き

賛同いただきますようにお願い申し上げ

多くの市民が

本当の意味で

開かれた議会を傍聴したい

議会に参加したいと考える

生の生きた議会の早期実現が必要だと

強く訴えて

「大阪市会基本条例」の

賛成討論を終了いたします。

 
Google
WWW を検索 ホンダリエ情報発信サイトを検索
非公式
ver.β
関連リンク